iPhone と Android の Web サイト表示速度の比較

今やスマホの普及率は約50%にもなりました。2人に1人はスマホで Web サイトを見ていることになりますね。そこで今回は、iPhone vs. Android をお届けします。と言っても、価格の比較でも機能の比較でもありません。Web サイトにアクセスしたときの表示速度の比較です。

果たして差があるのか? TrafficPatrol2 に追加された、スマートフォン実機による計測機能を利用して、実験してみました。

※なお、本記事は iPhone と Android とのどちらが良いかのお話ではありません。

使用機種

使用したスマホの機種は次のとおりです。インターネットにつながる回線は、共通(社内の Wi-Fi 回線)にしました。

 
iPhone Android
メーカー Apple LG
機種名 iPhone 5S Nexus 5
OS iOS Android
バージョン 9.1 6.0.1
通信環境 Wi-Fi
ブラウザ Safari Chrome

シナリオ

TrafficPatrol2では、ブラウザにさせる一連の動きを「シナリオ」と呼びます。今回は、

  1. 某 Web サイトにアクセス
  2. ログイン画面表示
  3. ログイン実行(ID 、パスワードを入力)
  4. 商品検索
  5. 商品詳細へ
  6. カートに追加
  7. カートから削除
  8. ログアウト

という8個のイベントからなるシナリオを作成し、テストを行いました。iPhone や Android の標準ブラウザを裏で自動操作し、シナリオを実行し、それぞれのイベントの表示速度を自動計測します。

結果

8個のイベントのそれぞれの表示速度は次のグラフの通りです。全体的に見ると iPhone の方が表示速度は速いようです。イベント3の「ログイン実行」はサーバ側の処理に時間がかかるので、iPhone, Android ともに時間がかかっているようです。

iPhone
result-avg-iphone
Android
result-avg-android

シナリオ全体としての表示速度を比べたものが、次のグラフです。

iPhone Android
result-iphone result-android

縦軸がミリ秒単位の応答時間、横軸が計測開始時刻です。赤色の線が応答時間の平均値の推移を表しています。この時点でも差が見て取れますが、いくつかの時刻について結果を比較してみましょう。

iPhone Android
12:00 1230.8 ms 2432.2 ms
12:15 1166.9 ms 2821.4 ms
12:30 1072.6 ms 2508.5 ms
12:45 1489.8 ms 2208.0 ms
13:00 1393.0 ms 2379.9 ms

どうやら、iPhone の方が速いようですね。

まとめ

表示速度に差があることが分かりました。ブラウザの違い、CPU の違いなどが影響していると考えられます。ただ、複合的な要因によると思われるので、安易に結論付けることは避けたいと思います。
表示速度は機種にもよると思いますので、別の機種で表示速度を計測すれば、また違う結果になるでしょう。

さらに実験を行うこともできますが、ひとまず「機種によって表示速度が異なる」という結論が得られたので、ここまでにしておきます。

TrafficPatrol2のご紹介

このように、TrafficPatrol2では一度動きを決めれば反復を自動化することができます。スマートフォンを実際に操作して同じことを行うのは、現実的ではないでしょう。スマートフォンを実際に操作する、という現実に、限りなく近い状況で応答時間の計測を行うのが TrafficPatrol2 です。これにより、Web サイトの死活を監視することも、読込みに時間のかかるページや時間帯を発見することも可能になります。

「昨日の夜、表示がとても遅かった」とコールセンターに問い合わせがあった時に、TrafficPatrol2を使って、あとから確認することも可能になります。TrafficPatrol2をユーザビリティの向上に役立てませんか?

※TrafficPatrol2についてはこちらをご覧ください。