こんにちは。 今回は少し統計について書きたいと思います。
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ベイズ統計の基本的な考え方は、事前確率と事後確率にあります。
例えば、コインAを2回投げて、表と裏が一回ずつでたとすれば、このコインAの表がでる事前確率は0.5 となります。このコインAで、再度2回投げたら2回とも表だったとします。すると、このコインAの表の出る確率、すなわち事後確率は0.75になります。
このようにある事象があった場合に、確率をどんどん変化させていくことをベイズ更新といいます。ベイズ更新は事象があるたびに行うことができるので、ベイズ統計は少ない試行でも、このベイズ更新によって、私たちが経験的に「そうだ」と思うような確率に近づいていくので重宝されています。
ベイズ的に考えなくても、上の例では、合計4回投げて表が3回でたのですから、確率0.75 には納得がいきます。
さて、ここで次のような事例を考えます。
昨年1年間、ある薬Bの効果を調べたら 確率 0.4 で効果があることがわかった。
この調査で100個のデータを集めたのか、あるいは1万個のデータを集めて集計した結果なのかはわかっていません。この薬Bが効く確率(事前確率)は0.4であると...
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